作者は絵が下手?キャプテン翼の頭身や画力がヤバイと話題に!
キャプテン翼は1981年の連載開始以来、次々と掲載紙を変えながら、なんと現在でも連載が続いているという驚異のサッカー漫画である。
サッカー選手の多くが子供の頃、キャプテン翼のアニメを見てサッカーを始めたというくらいの大きな影響力を持った名作だ。
しかしそんなキャプテン翼であるが、ネット上では様々なポイントを指摘されて「ネタ漫画」という扱いをされている。
特に最近の作画における「頭身問題」は、多くのネット記事が書かれるネタである。
この記事では頭身だけでなく、多くのネタに切り込んでキャプテン翼の面白さを伝えたいと思う。
ところで貴方は、日本人の平均頭身を知っているだろうか?
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ではまず、「頭身」と「キャプテン翼」の話を解説しよう!
問題となったのは、2010年5月26日に発売になったコンピレーションCDである「キャプテン翼30周年記念THE BEST SOCCER SONGS 激闘サムライブルー」だ。
これはサッカーファンに人気の曲を集めたCDだが、これのジャケットがとんでもなかった…
キャプテン翼の作者である高橋陽一先生が、全日本メンバーという設定でキャプテン翼の登場人物が肩を組んでいる姿をイラストにしたのだが、どう見ても頭身が狂っている。
ここでまず、実際の日本人の平均的な頭身について説明したい。これは少し前のデータだが、現在でも大差は無いはずだ。
日本人の平均的な頭身は20歳で男女とも7.3頭身程度である。小学生は6頭身、中学生が6.5頭身くらいだと思っておけば間違いはない。
これはアニメや漫画でも大体同じ程度で描いており、違いと言えば成人が8頭身になっていることぐらいだ。
そこで、頭身がおかしいと評判のキャプテン翼のイラストではどうかというと、なんと15頭身である。
ちなみに描かれているキャプテン翼の登場人物は以下の通りだ。
上段から
1番:若林源三(GK ハンブルグ)
7番:早田誠(DF ガンバ大阪)
12番:松山光(MF コンサドーレ札幌)
5番:次藤洋(DF アビスパ福岡)
18番:新田瞬(FW 柏レイソル)
6番:三杉淳(DF FC東京)
下段には
20番:葵新伍(MF FCアルベーゼ)
4番:石崎了(DF ジュビロ磐田)
9番:日向小次郎 (FW ACレッジアーナ)
11番:岬太郎(MF ジュビロ磐田)
10番:大空翼(MF バルセロナ)
この15頭身イラストが1枚だけならば、まだ問題にはならなかったのかもしれない。しかし大空翼の結婚式の集合イラストも同じだった。
そして漫画の扉絵でも、次々に15頭身の絵が使われたのだった。また「なでしこジャパン」のポスターでは10頭身のイラストだった。
ここまで来ると故意に異様な頭身で描いているとしか思えない。Web上では様々な検証サイトやパロディイラストが出回る騒ぎとなった。
現在でも頭身検証サイトが多くあるので、検索すると色々なイラストを見ることが出来る。ところで大空翼の結婚式のイラストに出ていない登場人物が1人いる。
彼は長く登場しているのに不遇だともっぱらの評判だ。それはGKの森崎有三。
同世代に若林・若島津という2人の天才GKがいたため、そして対戦相手に日向小次郎がいたために「頼りにならないGK」という印象が強いが、日本のオリンピック出場に貢献するほどの選手になった。
それなのに集合イラストに入れてもらえないとは可哀そうなキャラだ…意外と小ネタが多いキャプテン翼だった。
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「頭身」だけではない!色々ある画力の問題
まずWebで話題になっているのは「翼君の部屋が広い!」という話だ。まず勉強机が畳1枚分くらいある。ベッドは大体幅3m、長さ4mくらいだ。
ベッドと机以外の空間はヒトが12人、間を開けて座れるくらい、およそ6m四方以上はある。部屋全体では教室くらいの大きさだ。これは広すぎる…
昔描かれた翼君の部屋は普通の大きさだった。
ただし、壁中サッカーのポスターとシールだらけ、机にもサッカーボールのシールがいっぱい。本棚にはサッカーボール、そしてゴミ箱も布団もサッカーの柄という恐ろしい部屋だった。
これはこれで問題アリかもしれない…
しかし、まず頭身や部屋に関しても昔は普通サイズだったのだ。翼君も6頭身でおかしなところは無かった。ただ昔の時代でも「これはちょっと?」というシーンは発見されている。
画力と違う問題なのだが、例えばゴールポストを蹴って2段ジャンプするシーンで、1段目も2段目も右足でジャンプしていたりする。
しかも2段ジャンプの立花兄弟がスカイ・ラブ失敗で左右のゴールポストに激突するシーンなど、ゴールの幅がどう見ても10m以上(正式のゴールは7.32m)あるのだ。
いくら漫画的表現であるにしても、これはマズイ。この頃から人物描写がおかしくなったという説もある。
画力の問題は「画風が変わった」で済ませることが出来るが、物理的に無理なことは見逃すわけにはいかない。
セグウェイを追って蹴ったボールに乗って滑るように移動するシーンなど、どうやっても不可能なので、何故描いたのか不思議なくらいだ。
漫画というのはその場のノリで描く漫画家さんもいるらしい。
本当に「キャプテン翼」は絵が下手な漫画なのか?検証してみよう!
さて、では高橋洋一先生は最初から画力が無かったのかを検証してみよう。
まず師弟関係だが、これは「ドーベルマン刑事」「ブラック・エンジェルズ」「マーダーライセンス牙」などのバイオレンス漫画で有名な平松伸二先生の弟子だということが分かっている。
また、サッカー漫画の「みやたけし先生」のアシスタントもしていた。
では弟子ということになると、まず「るろうに剣心」の和月伸宏先生、スポーツ漫画が多い小泉ヤスヒロ先生がいる。どちらも画力はある方だ。
基本的にはアクション漫画の系統に属する師弟関係ということになるだろう。事実、最初の頃は試合の中の競り合いのシーンなどにコマ割りが多く見られていた。
効果線の使い方も見事だったし、パース(遠近法)も正しく描かれていた。画力は上がっても落ちることは無いので、これは画風の変化だ。
つまり高橋陽一先生は、絵の描き方を変えたのだ。リアルよりデフォルメ重視、物理的整合性より面白さ重視、そしてサッカーのルールよりカッコ良さ重視へと。
ただし、昔からキャラの書き分けは苦手だったようで、髪の毛を取ってしまうとみんな同じ顔になることは有名だった。
特に「岬」「松山」「反町」「三杉」は同時に出てくるとユニフォーム以外では見分けがつかないと言われていたものだ。
凄い試合展開!キャプテン翼は「ルール違反」だらけ…?
キャプテン翼と言えば、頭身以外でも見せ場の試合シーンが凄いことで有名だ。さながら魔球のような技が次々と繰り出されて、少年漫画の王道とも言える展開である。
ボールを腹に抱えて身体ごとゴールに飛び込むシーンなどは、まるで違う球技のようだ。しかしこれは「危険なプレー」にあたり、反則ではないのか?
シュナイダー選手が岬君を弾き飛ばすシーンの描写など明らかにレッドカードで即退場だろう。
相手を弾き飛ばすのはある程度認められているが、左ストレートを出すような形で弾き飛ばすと「ストライキング」「ファールチャージ」という反則になる。2つ重なれば悪質な反則で、即退場だ。
その他にも、どう見てもボールではなく選手を蹴り飛ばしたようなシーン等々…ネタが満載のアニメなのだ。
また、ボールを蹴る時に蹴り足を後ろに高々と上げるのだが、真似して顔面を地面に打ち付ける小学生が続出した。昔は「良い子は真似しないように」のテロップは無かったのだ。
■そして伝説へ…キャプテン翼よ永遠に
しかし凄いのは、未だに連載が続いていることで既に40年以上であると言うことだ。
この漫画に影響を受けたことを公言しているサッカー選手も多数いる。友情・努力・勝利の典型的な少年ジャンプの世界観を体現した漫画であり続けるのは、素晴らしいことだと思う。
Webでは色々と書かれているが、少年漫画は面白ければ良いのではないだろうか?ある意味、漫画だから大目に見て欲しい点はたくさんあると思う。
そんなキャプテン翼には、是非とも頑張り続けて欲しいものだ。