海外ではクソゲー扱い?「モンハン都市伝説」の数々

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モンハンというゲームは実に「予想がつかない」ゲームだ。と言うのも、モンハンは携帯機(PSP)用の「ポータブル」になってから売れたゲームで、家庭用ゲームの時代には大したヒット作ではなかったのだ。

いいところ30万本、伸びて70万本以下という「中ヒット」くらいのゲームだった。それが「ポータブル」になってからは一ケタ変わった。130万本から480万本を売り上げる大ヒット作になったのだ。

またPSPも、それまではあまり売れないゲーム機だったのが「モンハン専用機」と呼ばれるようになってからは、日本国内での売り上げを一気に伸ばした。まさに都市伝説的な売り上げだ。

先述の通り、モンハンはビジネス的に予想外の展開をしたゲームであり、色々な都市伝説に彩られている。この記事ではそのような都市伝説を検証しながら解説していこう。

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モンハンは日本初のソーシャルゲーム

まずモンハンというのは、都市伝説的には日本最初のソーシャルゲームだ。

ソーシャルゲームというと世間ではワールドワイドでPCを中心にSNSで流行したゲームか、日本国内でガラケーを中心にワンクリック・ゲームを中心として流行したゲームのように思われている。

しかし、もともとソーシャルゲームというのはソーシャル性(社会性)を持ったゲームの総称で、リアルな知り合いやネットを通じて知り合った者同士が協力して、クエストを攻略するタイプのゲームを指すのだ。

モンハンはリアルの知り合い同士がギルドを組んで、協力してモンスターを倒し進めていくゲームだ。遠隔地にいてもオンライン機能があるので、スカイプ等で連絡を取りながら協力してプレイすることが出来る。

このため、一種のソーシャルゲームとして機能していた。この都市伝説について深く研究しているゲーム・デザイナーに以下のような話を聞いた。

証拠は無いので、これはあくまで都市伝説として読んでいただきたい。

 

モンハン=「肉食系女子の集まり」は都市伝説ではなく事実?

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そもそもモンハンは何故、PSPに移植されてからヒットしたのか?

まずPSPのメインユーザはエンジニアだった。少なくともネット系の技術者の間では「ゲーム機」ではなく「便利な端末」として使われていたのだ。

つまり、iPod touchのゲーム機版だ。発売は2004年でiPhoneの発売は2007年なので、PSPの方が3年も早かったのだ。2007年はiPod touchの発売と同じ年だ。

PSPは「ネットが見れる」「音楽が聴ける」「動画が見れる」「ゲームも出来る」便利な小型コンピュータとして理系の人間を中心に買われていた。UMDというディスクがあったので、オフラインでも便利に使えたのだ。

何よりデザインも素晴らしく、電車の中で出しても恥ずかしくなかった。また会社でもPDA(携帯用小型コンピュータ)代わりとして使うことも出来た。iPodは遊び用と思われたが、PSPはそうではなかった。

その結果、理系のエンジニアの間でPSPは静かに流行していった。そこにモンハンのポータブルが登場し、大流行した。ここに目を付けたのが「アラサー女子」(30歳前後の結婚願望の強い女性)だ。

モンハンをプレイすることで理系のエンジニアたちと仲良くできる。大きく出世はしないが、確実にお金を稼ぎ浮気はしない(できない)人間たちだ。実はモンハンは、現実世界での「確実なコミュニケーションツール」として流行したのだ。

だからモンハン・ポータブルの初期ユーザは30代の男性と女性が大変多い。その結果、モンハンをきっかけに会社や大学で理系男子と友達になることが出来るという都市伝説が広まったのだ。

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地味だが手堅いIT系のエンジニアやプログラマを捕まえる都市伝説的ツールとして、交際範囲を広げたい女性たちの間でモンハンが有名になった。こうして「モンハンをする集まり」は会社でも大学でも広まっていった。

そして、この都市伝説は大学生・高校生へと伝わっていき、モンハンはバージョンが進むごとに大ヒットになった。しかしアメリカではそのようなことが無かったので「単なる作業ゲーム」として見られ、まるでヒットしなかったのだ。

この都市伝説は具体的なデータや証拠を上げることは出来ないが、説得力のある説だ。

 

何故3DSでは、モンハンの売り上げが落ちたのか?

この話もアンケートなどの資料があるわけではないので、都市伝説だと考えて頂きたい。その理由として3DSは会社に持って行けないし、また大学に持参してもカッコ悪いからだ。

3DS自体が「オモチャ」であり、子供っぽい。電車の中で出すのも躊躇してしまうし、少なくともオシャレではない。今までモンハンをコミュニケーションのきっかけにしてきた人たちは、そのイメージにより大半が拒否反応を示した

その結果、PSP版のサードでは470万本だった国内売り上げは、3DS版の4では400万本と売り上げを落とし、モンハン4Gでは250万本、モンハン・クロスでも320万本と、売れてはいるものの昔のような勢いはなくなってしまったのだ。

これもカプコンには予想外の出来事だったに違いない。モンハンの3DS版を遊ぶために、持って歩くのには向かない大画面の「3DSLL」を買った人は多い。つまりモンハン好きの人は、家で遊んでいるのだ。

かつてのように職場や学校でのコミュニケーション・ツールに使うことは無くなってしまった。既にモンハンで遊ぶ仲間同士も家でプレイしているので、コミュニケーションの広がり自体も大きく失速したのだ。

 

外人にとって、モンハンは楽しいことが何も無いゲーム?

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モンハンのゲームシステムはRPGの一部分を切り取ったものだ。通常は「レベル上げ」とか「武器・防具集め」と言った、ボスクラスを倒すのに必要な作業過程をゲーム化したものに過ぎない。

日本人はこのような収集ゲームが好きであり、「作業をやらされること」に適応しやすいとも言える。一方、アメリカでも「収集」は大きなポイントで「ベースボール・カード」から「ビール缶」まで収集する人間は大変多い。

しかしアメリカ人は「俺様が一番」と考えているので、何かを命令してやらされるのが嫌いな傾向にある。モンハンは典型的な「やらされゲー」で、ひたすら要求に合わせて作業を続けるだけで威張れるポイントが何も無いというゲームだ。

だから日本以外の国ではまるでヒットしない。データを見てもモンハンのサードは売り上げが480万本で、日本国内が470万本なのに対して、海外では10万本しか売れていない。

典型的な「カルチャーエッジを超えられないゲーム」であり、逆に言うと日本以外では売れる要素がまるでないゲームなのだ。モンハンほど日本と海外で評価が違うゲームは無い。

現在では海外と日本でのゲームのあり方がまるで違ってしまったが、それはモンハンから始まっているのかもしれない。

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