彼女の正体はアレ!「崖の上のポニョ」の都市伝説
「ぽーにょぽにょぽにょ♪」と主題歌が印象的な「崖の上のポニョ」。
もちろん子供が見ても楽しめる内容だが、実は奥深いテーマが隠されていたことを知っているだろうか?
「崖の上のポニョ」は神秘的な海の世界とそうすけ達が住む人間界が大きく関わっていくことで話は進行していく。
一方で抽象的な描写も多いためか、様々な都市伝説があがって議論されているのだ。
そんな「崖の上のポニョ」。今回は着想のきっかけや都市伝説を紹介しよう。
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崖の上のポニョの題材は「人形姫」!?
「崖の上のポニョ」は魚のポニョがそうすけに出会ったことを機に、人間に変身することから物語が始まる。
おおまかなストーリーをみると、あのアンデルセン童話の「人魚姫」にそっくりである。
なので都市伝説では、モデルに人形姫を用いているとのことで「日本版・人魚姫」とも呼ばれているのだ。
これに対して宮崎駿は次のように語っている。
「確かに製作中、人魚姫の話に似ているとは思った。意図的にベースとしたわけではないが、子供のころに読んだ人魚姫が無意識に出てきたのかもしれない…」
つまり「ポニョのモデルが人魚姫」という都市伝説は決して間違いではないと言える。
ポニョは元々「カエル」という都市伝説
ポニョは当初「赤いブリキのカエル」という設定だったのをご存知だろうか?
監督自身「美女と野獣」のテーマが好きという経緯もあってか、最初に思い付いたのが人間とカエルのラブストーリー。
ちなみに、最初の設定を止めたのは「見たことがあるようなモノしか描けなかった」との理由からだそう。
それでも当初のイメージが浮かび上がってしまい、時たまカエルの姿になるのだ。
ちなみに、ポニョは細かく分けると金魚に区分される存在。
主題歌の「ぽーにょぽーにょぽにょ、魚の子」でもお馴染みのフレーズに「金魚の子」が歌詞候補にあがっていたほど。
結果的には「語呂が悪い!」と却下されているが…
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「崖の上のポニョ」の舞台ってどこ?
「海の世界」と対比して描かれるそうすけ達の住む町。
宮崎監督は兼ねてより海を舞台としたアニメを描いてみたいと思ってきたものの、「波を描くのが大変」という理由で長年踏み切れずにいた。
そんなある日、2004年に開かれたスタジオジブリの社員旅行で「広島県・鞆の浦」を訪れた彼。その街並みに強く惚れ込んだことを機に「崖の上のポニョ」の制作が決まったのだ。
監督はこの街に単身、長期滞在をして構想を練ったという。
奥さんには生存確認のため「毎日手紙を書くこと」だけを約束していたそうだ。
そんな鞆の浦だが、ここは2007年「日本の歴史的風土100選」に選ばれるほど綺麗な港町である。
さらに古くから様々な人を迎え入れて豊かな文化を築き上げてきたことから、歴史ある街並みがどこか懐かしさを与えるのだろう。
ポニョの舞台となったことを機にますます注目が集まった結果、今では映画撮影などでも頻繁に使われるようになったのだ。
ところでジブリでは、実際の地域を「ここが○○の舞台!」と公式に表明するケースは少ない。
そんな中この「鞆の浦」は数少ないジブリの公式舞台となった地なのだ。
宮崎氏は崖の上のポニョの制作にあたり「手で描くこと」に大変こだわっていた。
冒頭のくらげの大群もひとつひとつが手描き。
相当な想いを込めた作品であることも容易に伺える。
彼が何を考え、どのように構想を練ったのかを鞆の浦の美しい景色と共に感じ取れば作品も一層楽しめることだろう。
「崖の上のポニョ」はパクリ!?企画の舞台裏が都市伝説に…
「崖の上のポニョ」は最初に紹介したように人魚姫が着想のルーツであるが、宮崎駿の完全オリジナル作品である。
しかし当初は、中川李枝子著書の絵本「いやいやえん」のアニメーション化という段階から映画の企画がスタートしていたのだ。
「いやいやえん」は保育園に通う男の子を描いた絵本。
絵本の表紙を見てみると、驚くほど「そうすけ」にそっくりな男の子が描かれている。
企画を進めていくうちに監督は映画の中の保育園よりも本物の保育園の開園に興味が移行した。
その結果、スタジオジブリ社員のための保育所「三匹の熊の家」が実現したのだ。
これによって元々進んでいた「いやいやえん」のアニメ化という企画自体が中止となり、今のオリジナル作品になったのだ。
とは言え、そうすけの通う保育園「ひまわり園」にはこの絵本の名残を強く感じてしまう。
今回はポニョの着想のきっかけを中心に紹介してみた。
こういった都市伝説が多くあがっているのも、やはり様々な背景から発想を得ている証だろう。